国際結婚のメリット・デメリット

国際結婚とは

夫婦の一方が外国籍の婚姻、いわゆる国際結婚は、2016年に厚生労働省が公表した人口動態調査によると、20,976組でした。同年の婚姻の総件数は635,156組で、約30組に1組が国際結婚だったことになります。

さらにその内訳としては、「夫日本・妻外国」が14,809人、「妻日本・夫外国」が6,167人でした。「妻外国」が「夫外国」のケースの約2.4倍に上ります。

(参照 厚生労働省「平成28年度 人口動態統計特殊報告」)

国際結婚のメリット

結婚生活に飽きることがない

異国での生活は毎日が非日常と言っても過言ではありません。

期間限定の旅行とは違い、生活のすべてが海外ベースになるということは、そのすべてが一からのスタートになるということです。

お互い助け合う必要があるため、パートナーとの絆も強くなるでしょう。

日本で結婚生活を送る場合でも、日本人相手の場合と比べ、相手が外国人ならカルチャーショックは日々ありえます。パートナーの国に行くことも多々あり、日本における里帰りとは格段の違いがあります。

語学が上達する

毎日一緒に暮らす相手と日本語以外でコミュニケーションを取っている場合、そのコミュニケーション手段が上達しないわけはありません。

二人の言語のメインが日本語であったとしても、パートナーに出身国の言語を教えてもらうことはできます。

また将来子どもを授かることになった場合、子どもたちをマルチリンガルに育てることも可能です。

愛情表現が豊か

夏目漱石が「 I LOVE YOU 」を「月が綺麗ですね」と訳したという逸話にも表されるように、 日本人はシャイなので直接的な愛情表現が苦手な人が多いですね。

しかし海外、特に欧米諸国ではその反対です。 若い世代はもちろん、シルバーヘアの老夫婦が手を組んで歩いていたり、ことあるごとにキスをするのもいたって普通です。

言葉でも「愛してる」「好き」「(離れているときには)一緒にいられなくて寂しい」などといった言葉での愛情表現も盛んです。

寡黙な愛も素敵ですが、やはり言葉や態度に出してくれた方が安心できるし、何より嬉しいですよね。

国際結婚のデメリット

文化の違いから来るすれ違い

例えば日本のように空気を読むといった文化がない海外諸国では、自己主張がとても大切です。

黙ってニコニコしているだけでは、何を考えているかわからない不気味な人というマイナス印象にさえなってしまいます。

日本人にはおとなしくて自己主張の苦手な人が多いため、最初は特に戸惑うことでしょう。

恐れず自己主張をしていく

郷に入っては郷に従うというように、外国で暮らすなら、基本的にはその国の文化に合わせるべきでしょう。

パートナーであっても他人です。「言わなくてもわかるはず」などという幻想は捨てましょう。 失礼かな、言葉が間違ってないかな、などと悩む前に、とにかく口に出すことが大切です。

最初から完璧は無理でも、だんだんスムーズに意見を伝えられるようになるでしょう。何でも意見を言い合えるようになれば、ストレスも少なくなり二人の絆も深まります。

言葉の壁

日常生活は良くても、ケンカになったとき、重要なことを話し合いたいとき、様々な場面で言葉の壁を感じることは多いでしょう。

いくらネイティヴ並に話せるとしても、ストレスを感じることと思います。

「こんな時、なんていうんだろう……」 なんて迷って会話がスムーズに進まず、聞き返されたり理解されなくて相手をイラつかせたりすることもあるでしょう。

言葉の壁は受け入れる

日本語で会話していても、勝手知ってる家族間の会話であっても、分かり合えないこと、勘違い、ちょっとしたケンカは起こるものです。

それがまったく違う土地で育ってきた外国人相手ならなおさらです。ノーストレスでうまくいくなんて期待するのが間違いです。

言葉の壁があるからこそ、もっとコミュニケーションを取る、ささいな誤解は水に流す、など前向きに対応していくことがカギです。

日本からの物理的距離の遠さ

夫婦喧嘩をしても、そうカンタンに実家には帰れません。実家どころか、友人の家にもそう気軽に転がり込むことも難しいでしょう。

国によってはカップル文化が根強く、日本のように気軽に「お一人様」で飲みに行ったりご飯を食べたりすることも難しい場合があります。

特に夜に一人で女性が出歩いていると、物珍しい目で見られてしまうこともあるほどです。

自分だけの居場所を見つける

日本にすぐ帰るのは無理です。いざという時行くところがない!とならないように、家以外に自分の居場所を作りましょう。

仕事、アルバイト、学校、習い事・・・なんでも構いません。まずは行きつけにできるお気に入りのカフェを見つけるのもいいです。

パートナーとの関係に息が詰まった時、気分転換できる手段をいくつか用意しておくといいでしょう。