海外のための住民票・住民税・保険・年金手続き
住民票を転出するメリット・デメリット
海外転職に伴って、住民票について残すべきか、国外転出届を出すべきか、それぞれメリットとデメリットを紹介します。
住民票を残すメリット
- 国民年金の積み立てができる
- 国民健康保険に加入したまま
- マイナンバーや印鑑証明が残っているので、銀行口座やクレジットカードが作れる
住民票を残すデメリット
- 住んでいないのに住民税を払い続ける
- 支払書や通知が届くため定期的に確認しないといけない
国外転出届を出すメリット
- 住民税や年金を払う必要がなくなる
- 国民年金が任意加入になる
国外転出届を出すデメリット
- 国民健康保険が無くなる
- 印鑑証明が無くなる
- 住宅ローン控除が受けられなくなる
- マイナンバーが無くなる
住民票を転出する
海外転出届の提出方法
各自治体によって案内が異なることも多いため、実際に手続きする際は、事前に住んでいる地域の役所に直接問い合わせしましょう。
下記の書類は必要となるので準備しておきましょう。
- 申請用紙
- 身分証明書(パスポート、免許証など)
提出のタイミング
出国の2週間前から提出可能です。提出後は住民票の取得ができなくなります。
住民税の対象外となることから、海外転出届提出をしないように勧める役所担当者もいます。
届け出の前には各自治体の役所で海外転出についてもう一度詳しい説明を受けるようにしましょう。
国民健康保険を継続するメリット・デメリット
メリット
- 医療費が3割負担になる
- 市町村によっては健康診断が無料になる、子どもの医療費が無料になる、中学生以下の子どもがいる場合は児童手当がもらえるようになる
- 親などの扶養に入ればその親は扶養控除を受けられるようになる
- 日本で定期検診や人間ドックが低額で受けられる
デメリット
- 日本で病気になったり怪我をして病院に行った時、医療費が全額自己負担になり高額になる
- 住民税の支払い義務が発生する
- 学校の義務が発生する
- 年金の支払い義務が発生する
- 国民健康保険料の支払い義務が発生する
国民年金を継続するメリット・継続しないデメリット
継続するメリット
- 国がやっているため倒産なども考えにくく安心
- 老後やその他不測の事態の保証が確保できる
継続しないデメリット
- 障害者年金を受け取ることができなくなる
- 自分が亡くなった場合返ってこない
- 消費税など自分が支払っている税金の一部が年金に使われているが、自分に還元されない
- 財産が差し押さえされることがある
国ではなく期間で判断する
転職先の国は関係なく、海外に住む期間によって住民票を残すか転出するかを決めることをお勧めします。
海外に長期期間もしくは永住する予定の人は、住民票を転出するという考えも良いと思います。
一方で短期間だけ働く予定の人は、国民年金の任意加入や国民健康保険の加入が可能になるため、将来日本に帰った時の安心として住民票を残した方がいいでしょう。
国民年金の加入は任意のため、自分のライフプランと照らし合わせてゆっくり考えてみましょう。